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日本酒造り


清酒比翼鶴が出来るまでを紹介します。
比翼鶴酒造で製造する日本酒はすべて特定名称酒になります。

 
毎年11月に入ると、その年に穫れた酒米の玄米が蔵に入ってきます。自社の精米機でお酒の種類ごとに丁寧に研いていきます。
使用するお米はすべて福岡県産米です。
主にレギュラーの麹米に使用する八女産の酒造好適米「吟のさと」、
高精白の大吟に使用する糸島産の酒造好適米「山田錦」、
掛米として福岡県の代表的な酒造用米である三潴産の「夢一献」、「ひのひかり」を使用しています。
 
比翼鶴では15%刻みに、3種類の精米をおこなっています。
レギュラーの本醸・純米に使用する精米歩合70%のお米。
特撰・耶馬寒梅に使用する精米歩合55%のお米。
大吟・純米大吟に使用する精米歩合40%のお米。
 
正月が明けると仕込みが始まります。まずは洗米から。
麹になるお米を洗っている所です。麹米はすべて手洗いで行います。
洗米・浸漬は20kg単位で洗い、ストップウォッチで時間を計り、吸水歩合130%にピタッと合わせる職人技です。
 
掛米は洗米装置で洗いますが、ここでも吸水が安定するよう間歇浸漬という方法でお米を浸漬しています。
 
浸漬されたお米を、翌朝、連続蒸米機で1時間かけてゆっくりと蒸していきます。
 
放冷機でお米の余分な水分を飛ばし冷まします。同時にここで種麹を振ります。適度に冷まされたお米はエアシューターで麹室へと運ばれます。
 
麹室に運ばれたお米。目標温度ぴったりです。温度が下がらないように布団に包み一晩寝かせます。この間に麹菌の胞子が発芽し始めます。
 
翌日麹米を崩し、専用の箱の中で麹菌を育てます。麹菌の菌糸がお米の中に少しずつ食い込んで、麹米へと変化していきます。麹菌が成長する熱で麹米は45℃付近まで温度が上昇します。途中で麹をほぐし、手を入れてあげる事で麹の品質を均一化させます。
 
2日間麹室の中で育った麹米は、風通しの良い場所に出して1晩〜2晩乾燥させます。この作業は「枯らし」と呼んで、醪(もろみ)の中に雑菌を持ち込まない昔ながらの知恵です。
麹にはお米の主成分であるデンプンを糖化し、ブドウ糖へと分解する働きを持っています。
 
比翼鶴の仕込水は敷地の地下200mより汲み上げた筑後川の伏流水を使用しています。写真(左)のようにコバルトブルーの澄み透ったきれいな色です。
T字の尺には目盛りが打ってあり、何cm水を使うと何リットルの仕込水として使うのか分かるようになってます。
 
添仕込みをしている所です。添桶と呼び小さめのタンクで仕込み始めます。写真(左)は水麹に添仕込みを行っている所です。
踊り期間と言って添仕込みの翌日1日空けるのですが、発酵が始まると写真(右)のようにお米が泡で盛り上がります。この様子を踊ってると呼びます。酵母が元気よく育っている証拠です。
酵母は、麹が分解したブドウ糖を食べてアルコールを作ります。このことを「アルコール発酵」と呼びます。詳しくは発酵の勉強をご覧下さい。
 
本仕込では、添桶の醪(もろみ)を大きな親桶に移し、仲仕込み、留仕込みと段々に仕込んでいきます。添・仲・留と3回に分けて仕込むので「三段仕込」と呼びます。これも、醪を低温で仕込み、かつ、腐造しないようにと考えだされた昔ながらの知恵なのです。仕込んだすぐのタンクはお米が水を全部吸ってしまい固いご飯が詰まった固形の状態です。
 
発酵が始まると固形だった醪が溶けて発酵の泡が出始めます。約10日程で泡は落ち着き発酵が続きます。約20日程で発酵がゆるやかになりしぼりの時期を迎えます。
 
醪を毎日分析をし、状貌を見ながら、醪の中の酵母の状態を観察します。醪が溶けすぎているようであれば水を打ち、酵母に元気が無いときは保温マットを巻いてやったり、元気が良すぎれば温度を下げたり櫂棒で醪を撹拌したりします。
 
お酒をしぼるタイミングは毎日の分析データーからグラフを作って調べます。目標とする酒質でタイミングは前後します。本醸造ならいつアルコールを添加してしぼるかを決めます。純米酒であればそのまましぼります。
 
槽(ふね)に醪を入れてしぼっていきます。このお酒がしぼれてくるタンクの事を「ひのくち甕」と呼びます。ここでしぼれる新酒は一部市場に出ますがそのほとんどは火入れといった処理を行い貯蔵・熟成の行程を経て瓶詰めされます。
毎年城島酒蔵開きでは、このしぼりたての新酒をそのまま瓶に詰めて町民の森公園のメイン会場で「今朝(けさ)しぼり」というネーミングで販売しています。木枡で飲んで頂く角打ちには長蛇の列が出来ます。
 
醪からお酒をしぼった残りが酒粕です。槽の板にこのようにへばりついているので剥がします。一部は板粕のまま販売し、残りはタンクに漬け込み奈良漬用の踏込粕にします。
板粕は2月中旬〜3月末まで、踏込粕は6月末〜8月中旬までの販売となります。
 
 
しぼったお酒は火入れ作業を行い、タンクに貯蔵し熟成させます。火入れとはお酒の低温殺菌法で、品温を65℃まであげて、微生物の働きを失わさせる作業です。左の写真は貯蔵したタンクの周りに水をかけて冷却している所です。5ヶ月〜1年半タンクの中で熟成することにより、お酒にふくよかな味わいがうまれます。
 

熟成されたお酒は、滓下げ、濾過を行った後、アルコール分が15度になるように割水され、瓶詰めされます。
 
お酒の品質を安定させるため、瓶詰め前に再度火入れして温度を65℃まで上げます。
この作業をきちんと行う事で瓶詰後のお酒の品質が1年〜数年もちます。お酒の劣化する条件は高温と光線ですので、冷暗所で保存されれば数年は劣化致しません。
 
熱酒のまま一升瓶に充填されていきます。検瓶しながら王冠をはめていきます。
 
打栓を行った後、シャワーで洗浄します。
 
ラベラーを通って一升瓶にラベルが貼られていきます。
 
このようにして清酒比翼鶴が出来上がります。